私も水に浮かんで死にたいのだろうか。私もハムレットのオフィーリアみたいに死にたいのかもしれない。あっけなく死んで、数居るオフィーリアの一人になってしまいたかったのかもしれない。 今年の夏は白いワンピースを気に入って着ていた、タンスの奥底にしまいたい。明日から忘れていたピンヒールの歩き方を思い出して、、
初潮の切札
石鹸の匂いが鼻についていらいらする。石鹸の匂いが好きな男も女も死んでしまえと思う。甘ったるい香水鼻に痛いけど、そっちのがまだましな気がする。
何もないと言ってしまえばそれまでの、少女がいた、かもしれない、と言ってしまえばそれまでの、
言ってしまえばそれまでの、日々があった、あったかもしれない、
何も、何もおこらなかった、おこらなかったかもしれない、明るい晴れ間、樹樹は芽ぐみ、葉おいしげり、枯れ落ち、幹、天を射抜き、そうして季節移ろう日々、それだけの時代だったかもしれない
かもしれない、としても、いつしか雨、
雨からみぞれ、
みぞれから雪
かもしれない、と言ってしまえばそれまでの、それまでの私の上に、雨が降っております。